文档:吉卜力日志/2006年11月

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 10月 2006年11月 12月
2006年11月
2006年11月
11月1日(水)
今日から11月。年賀状も発売になって、今年も残すところあと2ヶ月を切りました。
 
次回作○○○の原画UPの一番乗りは大○さんの原画。その原画がまたとても上手く愉しく描いてあり、宮崎監督はじめメインスタッフも大盛り上がり。これを気に他の原画もレイアウト同様順調に上がってきてくれればと、期待が膨らむ一日だった。
11月2日(木)
映像部の長、奥井さんが今週末からアジア3都市で同業者向けのセミナーをするために準備に追われている。奥井さんは国内での講演経験は豊富なものの海外での講演は殆ど経験がないため、まだ現地に赴いていないというのにかなり緊張している感じ。慣れない土地、しかも日本語の通じない海外というだけでも不安が募るとは思うが、講演が無事成功することを祈るのみ。ただ唯一の救いは、英語が堪能な若手の岩沢駿君が通訳兼“カバン持ち”で同行すること。きっとふたりの珍道中は、この場でも披露できることでしょう。ちょっとした愉しみです。
11月4日(土)
宮崎監督がかかわった「ブラッカムの爆撃機」(ロバート・ウェストール作 岩波書店刊)が売れているらしい。今日の“ブランチ”のベストセラーランキングで第3位だという。映画はともかく、なかなか本ではベストセラーに縁がなかったスタジオジブリ。こうして、自分がかかわった本が売れるとは、宮崎監督自身も喜んでいることだろうと思う。鈴木さんの唯一の著書「映画道楽」(ぴあ社刊)ももう少し売れてくれればいろいろと社内的に助かるのだが。。。。。とあらためてここで宣伝を。
11月6日(月)
作画部の大橋君に第2子が誕生する。女の子です。おめでとうございます!新しい生命が誕生するということは素晴らしいことで、周りの人々も幸せな気分になれますよね。
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「ジブリでは、子供が生まれると机を飾り付けて祝福の気持ちを表わにするという慣習がある」   そういえば、今日のニュースで男子の出生率が下がっているという報道があったのだが、どうも70年代以降、下降の一途で、特に首都圏ではその減少傾向が目立つということらしい。原因として環境汚染などが挙げられているが、ジブリ社内ではどうも電磁波の影響ではというのが、ここ数年来ずっとささやかれ続けている。もちろん噂に過ぎないのと思うが、確かにジブリでは女の子の出生率が異常に高い。今日も我々の頭上には高圧送電線が不気味に聳え立っているし...。 
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「頭上にそそり立つ高圧電線。目の前は変電所だし。」   また今日は、吾朗監督が横浜の高校生の取材を受ける。12人の図書委員の生徒さんたちの取材だったのだが、女の子がとても元気なのに比べて男の子のおとなしいこと。なかなか口を開こうとしない様子を見て、吾朗監督も「最近の男子は...」と思ったらしい。また、とても純朴で真面目な生徒さんたちに自分たちの高校生だった頃を重ねたのか、撮影部の人間は、高校生たちが帰っていく様子を会議室の窓からずっと眺めていたそうだ。
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「生徒に囲まれる吾朗監督。なんだか茶話会みたいですね(懐かしい)。」
11月7日(火)
今日は歯科検診の日。朝からBARに簡易の診療スペースが設置され、各人が順番を待ちながら検診を受けている風景は巷の歯科医院と変わりない。ただ、「キュイーーーーン」「ギャーーーー」なんていう巷の歯医者さんのような光景はみられないのだが(ちょっとだけ冗談です。)。改めて言うこともないですけど、アニメーターにとっても歯は“いのち”。歯が弱ってくると、何もかもが弱ってくるような気がする。美味しいものも美味しく食べられず、歯を喰いしばって力を出すこともできなくなる。また、噛み合わせが悪くなると肩こりや頭痛の原因になったりもするそう。面倒くさがらずに、「歯、磨けよ!」(カトちゃん風に)。
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「順番を待つ。緊張の一瞬」
11月8日(水)
毎年恒例の社員旅行の季節が近づいてきた。今日は第2回目の旅行委員会が行われ、現地での詳細などが話し合われまる。話の内容は、主に夕食時に行われる簡単なゲームや見世物といったアトラクションについてなのだが、詳細は当日まで極秘扱いらしい。ただ、その時の司会進行を制作進行の伊藤君が行なうことになり、いつもはクールな彼が、一体どんな司会振りを発揮してくれるかが、密かに楽しみである。
 
昨日から風が強い日が続いている。こんな日は、東京のスモッグも吹き飛んで、素晴らしい夕陽が眺められるのだ。今日も、4時過ぎに屋上に行ってみると、宮崎監督もやってきて、「意外と東京にも山があるね」と遠くを眺めていた。さらに遠くにはかすかに富士の山頂も見えていて、とても清々しい気分になるひと時だった。
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「かすかに見える富士山の頂を400ミリで狙ってみた。その一瞬、僕の周りの空気が止まった。」
11月9日(木)
本日、制作進行の面接の最後が終わる。数多くの方々に応募していただき、また面接においてはお忙しいところお越しいただき、本当に感謝。人に対して甲乙をつけるのは無理で、選考はかなり難航する。おまけに、今回の採用定員はたった一名なのだ。選考に選考を重ねた末、ようやくその一名は決定したのだが、近々その話題もこの場に登場することだろう(お楽しみに)。それにしても採用とは、とても労力の要る作業だとしみじみ思う。書類とわずかな時間の面接のみで人を選ぶのだから。もちろん、会社の未来を託す人材を決めるのだから当たり前なのだが、毎年何百人もの人材を採用している大企業の採用担当の方の苦労は、いかほどだろうと思う。
 
社員旅行が近づいてくるのに、なかなか“旅行のしおり”が配られない。旅行のもろもろを担当している管理部の伊藤さんが部屋に入ってくると、「来たッ!?」とばかりに一斉に期待の目が向けられる。「どこに行っても、しおりだと思って期待されるのよー」と苦笑する伊藤さんが持っていたのは、年末調整の申告書だった...。たぶん、一日中、各部署の熱い視線とプレシャーを感じているだろう管理部の皆さん、ご苦労様です。
11月10日(金)
最近、巷では風邪が流行っているらしく、スタジオ内もかなり風邪を引いている人が増えつつある。季節の変わり目のせいなのだろうか?風邪を引いてしまった人は、早めに病院に行って治療をしてもらうのが一番早く回復する方法だと思いますし、風邪を引いていない人は、日々のうがいと手洗いをかかさずに。今年の冬はまたインフルエンザも流行るとの噂が流れていますので、気を引き締めて予防に努めましょう。

ところで、風邪というと3スタでは、夏ごろからずーっと流行っている気がする。直ったら次に誰かがうつされて...、をずっと繰り返している気がするのだ。だから、この風邪は○○さんの風邪だよ、といってもその風邪は△△さんからもらったわけで、実はそれをうつしたのは自分だったりして...状態なのである。3スタが余程心地よいのか、同じ風邪のウィルスが住みついているようで、ちょっと怖いと思う。この負の連鎖を誰かに断ち切って欲しい!
11月11日(土)
先日、惜しくも急逝されたオープロダクションの代表取締役村田さんの告別式があり、宮崎さん、高畑さん、保田さん、鈴木さんらが出席するため葬儀場へ。斎場にはオープロのOBアニメーターや関係者が数多く集まっていて、早すぎる死を嘆いていた。この場を借りて、改めてご冥福をお祈りしたい。
11月13日(月)
講演のため海外出張をしていた撮影部の奥井さんが無事戻る。海外3都市で講演を行なうだけというわりとラクなスケジュールだったのだが、かえってその移動で疲れたとのこと。たった一日だけあったオフ日も、観光のために往復4時間の車移動ですっかり疲れてしまったとか(本当はシャッターの押しすぎで疲れたのではと勘ぐる向きもあり)。何はともあれ無事に帰国して一安心。とは言うものの、明日からは社員旅行。旅続きで身体は大丈夫なのでしょうか、奥井さん?
 
先週の大橋君に続いて、広報の伊藤君のうちにも待望の赤ちゃんが誕生したという連絡が。今度は、ジブリでは珍しい男の子ということで、3スタでも作画部に負けじとお祝いの準備を始める。旅行明けに、乞うご期待。
11月14日(火)
今日から社員旅行で全員朝から東京駅へ。しかし、仕事の都合で居残り組みもちらほら。今年は監督も居残りで、ちょっとだけさびしい旅行の様子。普段と違って社内はかなり静かなので、まるで正月に休日出勤をしたような寂しい感じ。でも、この社員旅行で一番寂しがっているのは、スタジオの周りに住み着いている猫たちなのかも (報告:遅れて参加の制作の渡邊)。
 
今日から、二拍三日の社員旅行。目的地の神戸まで、ジブリ美術館あわせて総勢230名の大所帯での移動となる。例年に比べて新幹線の車中が静かだと感じられたのは、風邪で体調を崩していたスタッフが多かったことと、かなりの数の参加者がN天堂の携帯型ゲーム機の通信型ゲームに熱中していたためらしい。
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「そんなわけで、神戸到着。いざ観光に出発です。」   現地についてからは、基本的には自由行動なのだが、夕食だけは全員そろって中華料理を囲む決まり。フカヒレや北京ダックにアワビが出るらしいという噂が先行していて楽しみにしていた食事で、次々と出される皿を、むさぼるように全員で完食を続ける(ちなみに、誤解のないように付け加えておくと、フカヒレのスープにはヒレの姿は微塵もなかったし、北京ダックにはちゃんと肉が入っていたし、アワビもマッシュルームのスライスかと思うものだった。団体旅行でそこまで豪華なものは出ないので、念のため)。
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「完食が続く元気なテーブル」   ところが何を間違えたのか、食べても食べても料理が続く。次第に我々の表情からは笑顔が消え、口数が減り、苦渋の表情に満ち満ちてくるのであった。
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「新たな皿登場。もう食べられません、ギブアップ。」   このあと、餃子を食べに行こうとか、中華街をうろつこうとかいう元気は雲散霧消し、せめて運動代わりに徒歩でホテルに帰ろうと、ヨロヨロと中華料理店を後にした第一日目の夜であった (報告:初日から参加の広報の西岡)。
11月15日(水)
ジブリの社員旅行は基本的に自由行動なので、それぞれがグループを作って観光に出発。北野や中華街、元町などを廻る人もあれば、姫路、須磨、明石、神戸空港、大阪食い倒れツアー、USJ、箕面、京都、淡路島、徳島うどんツアー、有馬温泉、福知山線、城崎温泉、万博公園などなど...千差万別。これだけバラバラだと、行き先でほとんどジブリの人間に出会わなかったのも納得できる。というわけで、全員が揃う貴重な時間が夕食なのである。
 
この日はホテルの大宴会場でディナービュッフェ。なかなか自分では食べられなかった神戸牛が大人気だった。この日の夕食は2日目ということもあり、ちょっとしたアトラクションが用意されている。最初は毎年恒例と化してきた?ソニーミュージックからデビューした“藤岡藤巻”というユニットの片割れ、藤巻さんの単独ミニライブ。少し照れながらも、切ない中年の生き様を鋭く描いた歌を熱唱?してくれました。いつもありがとうございます。(ちなみに藤巻さんは博報堂DYMPでジブリをずっと担当して下さっているれっきとした会社員なのだ)。
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「せつせつと男の悲哀を唄い上げる藤巻さん。CMにも出演しています。」   もうひとつのアトラクションは“だるま落としゲーム”。選ばれた二人が「よーいドン」でだるまを落とし始め早くすべてのだるまを落としたほうが勝ちで、その勝者をテーブルごとに予想するといういたってシンプルなゲーム。ゴロー監督vs鈴木P、中島館長vs玉川社長など、数々の名勝負が行なわれたのだが、その裏にはスタッフの涙ぐましい苦労が。ホテルから、絶対に宴会場の壁にだるまをぶつけないようにとの指令が下っていたのです。そのため、本番ではスタッフ総出で壁を守る体制に。結果、無事、被害もなく終了して、一同ホッ。ホテルのスタッフの皆様、ご心配をおかけしました。
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「壁は俺たちに任せろ!? ついたてでしっかりガード中です」   
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「夕食の後は六甲山まで夜景を見に行ったグループも。大阪方面をのぞむ。」
11月16日(木)
社員旅行最終日。朝6時に起きてマラソン部の朝練に参加。神戸の港を約1時間程度走る。参加した管理・島宮さん、伊藤さん、美術・武重さん、システム・槙原くんが快調に飛ばしている後姿を見ながら、制作・渡邊は先日痛めた膝に違和感を感じたところで走りから歩きに。本番は大丈夫だろうか・・・?ふと不安がよぎる。
 
ホテルをチェックアウト後、昨日の夕食ではスタッフだったため神戸牛が食べられなかったこともあり、昼食にはやはり神戸牛だろうということで、撮影・奥井さん、映像・望月さん、制作・伊藤くん、渡邊でステーキを食べに行く。いつも食べている肉と違う!これが“ほんたうの”肉の味か!!と全員が感激しながら満腹に。新幹線の時間まで余裕があったのでポートタワーに上り、震災のメモリアルパークを巡りながら、徒歩で新神戸駅まで行くことに。三宮あたりまではよかったものの、やはり朝練のダメージが響き歩くのも辛くなるが何とか駅の待ち合わせ場所にたどり着く。電車に乗った後はすぐに寝てしまったので記憶なし。東京に着いてからは、そのまま会社へ(涙)。 (報告:制作・渡邊)
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「ポートタワーの展望室の様子。最近は訪れる人も減りましたね。」   
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「鈴木さん、突然故郷の名古屋で途中下車。変装もバッチリ!?」
11月17日(金)
社員旅行も無事終わり、今日から通常業務復帰。特に大きな事故や問題もなかったので良かったのだが、さすがに平日3日間も臨時休業すると仕事がどっと押し寄せてくる。旅行後の社内には毎年、お土産が各部署に並ぶのが日常風景。旅行に行けなかった人へのお土産はもちろんのこと、普段のおやつ用に買ってくれる人もいるので、暫くは旅行の香りが漂っていて、ちょっと嬉しい。
 
広報・伊藤君の2世誕生おめでとうのお祝いを。撮影・駿君の描いた見事なイラストと解禁になったばかりのボジョレーヌーボー(開栓指定20年後)でめでたさを表現する。これからも一家の大黒柱として、ますます頑張ってね。
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「見事なイラストはあるキャラクターに激似のため著作権の問題があるので載せられません」
11月18日(土)
16日にも書いたのが、ジブリでは数年前からマラソン部が活動を開始している。部といっても自主サークルのようなもので、マラソン愛好者が集まって年に数回の大会に参加するという活動をしているもの。もちろん記録とかは無縁で、皆で楽しく安全に完走しようというのが活動の主旨だ。とはいっても、普段からトレーニングをしている人はほんの一部で、大会前に少し練習して出走するという人が大半というのが実態。明日、戸田で行なわれる大会に出場するために、有志は社員旅行中にも毎朝6時に起きてトレーニングを決行したのだが、それまでほとんど練習をサボっていた制作の伊藤君は、その朝練で前回痛めた古傷を再び痛め、出走を辞退することに。それ以外にも、ハーフを走るのは初めての人が多く、ちょっと心配。月曜日はみんな無事に出社してくることを祈るばかり。とにかく怪我のないようにがんばって欲しいもの。
 
ジブリには至るところに、自炊の設備がある。近くにお店が少ないこともあり、仕事も不規則になりがちなので自衛手段といえよう。今夜も突然、夜遅くになって、広報・タムチンの発案でご飯を炊くことに。出版部の北澤さんを呼んで3人で食べたのが、ご覧のメニュー。メインは韓国海苔とふりかけだ。でも、なんとなく、キャンプみたいで楽しい!とうきうきしている北澤さんだった。
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「みんなで食べれば、楽しい夕食!(写真ではなんとなくゲンナリして見えますが、そんなことはないです)」
11月20日(月)
昨日の戸田マラソンに参加した一部スタッフの歩き方がおかしい。平坦な廊下はまだしも階段の昇り降りが著しくスロー。ハーフといえども約2時間以上も走り続たのだから、筋肉痛やら筋の痛みやら骨の痛みなどが一気に襲いかかってきても不思議ではない。もちろん普段からきちんとトレーニングをしていれば、多少の疲労で済んだかもしれませんけど…。それにしても、高橋尚子でさえ苦しんだ冷たい雨の中、参加者全員、大きな怪我もなく時間内に完走(完歩?)できたのは良かったです。
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「雨中のレース、ご苦労様でした」   この日の午後、ブエナビスタホームエンターテイメントの事務所で来年発売のDVDについての打ち合わせが行なわれる。宣伝プロデューサーとして糸井重里さんや、鈴木プロデューサーも出席してのミーティングだったのだが、糸井さんは、RICOH社の高級コンパクトデジカメを首から下げて、ちょっと自慢げに登場。対する鈴木プロデューサーは、最近替えたばかりのマニアの間で話題の海外製携帯を取り出してこちらも何気に自慢話を。こうして日本の消費は、中高年男性の財力によって支えられ続けるんだなぁと、しみじみ思う瞬間だった。
11月21日(火)
制作渡邊と制作業務・川端のふたりが、再び倉庫整理のために○○倉庫へ。各棚の整理は残っているものの、全体としてはほぼメドがつく。暫く、この倉庫に荷物が搬入される予定はないので、今のところ広々としているのだが直に一杯になるのですよね。一杯になる前にもう一度細かい整理をしておかなければならないか…。
11月22日(水)
朝から関連事業報告会議が行なわれる。この会議は、制作以外の部署が鈴木さんに対して、一ヶ月の報告をする会議なのだが、通常は、朝の11時からたっぷり2時間かけて行なわれる。ただいつも鈴木さんが最近考えていることの報告や雑談があって、その時間がかなりの割合を占めている気がしていた。ところがこの日、鈴木さんが風邪で本調子ではなく、そのトークの時間がまったくなく、淡々と報告だけが続く。終了は案の定12時丁度で、鈴木さんには悪いのだが、やはりそれは本当だったと思う出来事だった。
 
仕上げで長い間力になってくれていた高柳さん、沼畑さんが退社することになり、彼女たちの送別会が吉祥寺で行なわれる。会場には多くの人が詰めかけ、彼女たちの次の人生への旅立ちを励ましていた。ふたりとも体に気をつけてがんばってください。
11月24日(金)
午前中に次回作○○○の制作スケジュール打ち合わせを宮崎監督以下メインスタッフと行なう。絵コンテがすべて完成していないので、あくまでも予想の中でのスケジュールではあるのだが、すでにA、Bパートは原画作業に入っているので、その後の各部署のイン時期を確認し合うことに。とにかく、このスケジュールを軸に今後、完成までメインスタッフとの細かな話し合いを日々行ない、スケジュールの狂いを最小限に抑えていければと思う。それにしてもいつものようにスケジュールを立てる時は、数字はしっくりとハマッっているのですが…。
11月27日(月)
次回作○○○の美術部の作業インに関して美術監督の○田さんと打ち合わせをし、何とか12月中にはスタッフがインできるように、各背景担当のシーンの割り振りとレイアウトの進行の確認を行なう。作品を制作する上で必ず問題になってくるのは、この背景カットと仕上げカットのタイミングのマッチング。この両方が揃わないと色指定以降の作業ができないので、漫然と進行させていると、カットはあがっているのに、その後の作業がひとつも手がつけられないという状況になるのだ。このような無駄を無くすため、日々先々を予測しながら進行させていくのが制作の重要な職務となる。そのためにあらゆるスタッフとの日ごろのコミュニケーションが大事になるのだ。これは万事に通じることだと思うが。
 
先々週の社員旅行の勢いで頼んだ、551の豚マンが届く。広報部の永見さんがこれに合わせて買ってきた、電子レンジで肉マンを暖めることが出来る調理具でさっそく食すことに。とてもおいしくいただけたのだが、頼んだ量はハンパじゃなく、冷蔵庫のいたるところに、箱入りのまま豚マンが収蔵される事態に。しばらくは豚マン漬けの日々が続きそう。
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「豚マン、レンジで加熱中。」   鈴木さんの車がリコールらしくディーラーに。代車として提供された車が、スズキのスイフトという車。それを聞いて、「鈴木さんがスズキに乗ってるんですか」と、わかっているけどあえて口にしなかったことを思わず口走るPD室の西村クンなのであった。
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「これが、スズキさんのスズキの車です。」
11月28日(火)
月に一度のジブリ連絡ミーティングが行なわれる。各部署の代表が出席して、鈴木さんから現在ジブリで起こっていることを全員に伝えてもらう会議だ。年末賞与の話は出なかったのだが、商品部のバーゲンの話とか、忘年会の話とか、なんだか、楽しい話題が多い12月の会議だった。とはいえ、これから忘年会を取り仕切らねばならないのは、万年幹事のこの日誌を書いている二人。入社以来、忘年会の幹事を外れたのは若手に任せた一回きりしかないのである。
11月29日(水)
会社の車のうち一台が車検を迎えるので、ディーラーからの猛烈なプッシュもあり買い替えを検討中。ディーラーさんから多くのカタログが届けられ、それを見比べながら用途と駐車場のサイズ、運転をする社員の技量も考慮に入れて検討するのは、なかなか骨の折れること。まあ、どんな車でもいいのですけどね、事故さえ起こさなければ...。
11月30日(木)
美術部の部屋の一部を模様替えするため、不要なパーテーションなどを倉庫に持っていくためにレンタカーを予約する。今度の土曜日に移動させるのですが、実は○○倉庫がお休みだということが発覚し、愕然。結局、担当者の計らいで土曜日も開けてもらうことになり、予定通り作業ができることになったのだが、○○倉庫の○山さん、本当にありがとうございます。
 
というわけで、今日で11月は終わりです。早いもので、今年もあと一ヶ月。12月は目まぐるしく駆け抜けていくので、油断していたら何もしないうちに、大晦日を迎えてしまいます。来月は、イベントも多いので、この日誌もにぎやかになることでしょう。