文档:久石讓官網日誌/2000年5月
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2000/5:May |
2000年5月 |
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5月1日(月) 今後のスケジュールや今年発足するワンダーの新事業について、終日打ち合わせが行われる。 |
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5月2日(火) 「若いエンジニアやアシスタントにもっとチャンスを与えたい」という久石さんの意向により、ワンダーにてオーディションが開催される。「BROTHER」のメインテーマをミキシングさせ、これを久石さんが評価。優秀者にはサントラ盤に参加させるといった得点がつく。ハウスビートの曲だけに若いエンジニア向けなのだが、バックにはオーケストラも流れているので、それなりの経験も要求される曲。審査の結果、5月中旬に行われるTDに2名の若いエンジニアが参加することになる。 |
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5月8日(月) ラジオ放送に生出演。その後事務所にて、秋元康さんのインターネット事業に関する取材を受ける。 |
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5月9日(火)~10日(水) 未来博まで1年とわずか。メインイベントの研究ため、プロデユーサーと共に宮崎県まで視察。出発ギリギリまでピアノを弾いていたかと思うと、翌日東京に戻ってくるなりピアノに向かう。そろそろツアーモードに入ってきた感じ。 |
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5月11日(木) 「BROTHER」の0号試写。「0号試写を見るまでは安心できないんだよ。果たしてこれでよかったのかって必ず考えてしまうんだ」と言っていた久石さんだが、完成された映像を見て本人もOKサインをだしたようだ。監督も「いいね~!」を連発し、早くも大ヒットの兆しが伺える。その後事務所に戻り、スタジオ・ジブリの稲木氏と打ち合わせ。「そろそろそんな時期だね」とスタッフの噂話があちこちから聞こえる。一日の仕事が済んだところで、全社員を集めての重大発表。作曲家・久石 譲の新しい挑戦が始まる!? |
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5月12日(金) 終日ピアノの練習に励む。「BROTHER」制作から続いている肩こりをほぐしにマッサージを受けた後、事務所にて打ち合わせ。 |
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5月13日(土) 「BROTHER」サントラ盤のTDが始まる。バランスのチェックとツアー用のスコア書きを並行して行うため、スタジオとプリプロルームを行ったり来たりの1日。 |
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5月14日(日) アレンジと並行しながらのTD2日目。厚いサウンドの曲を小編成アンサンブルにアレンジするため、音の配置に苦労する。「アッ!ピアノ弾き忘れた!!」と夜中の2時からピアノ練習を始める。 |
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5月15日(月) 社内オーディションで選ばれた、若きエンジニアによるTD。どんな音創りになるのか楽しみにしつつ、空いたスタジオでピアノ練習に没頭。夜には映画「Quartet」の打ち合わせも入る。役者の選定も佳境に入り、全体のスケジューリングが見え始める。 |
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5月16日(火) 日中はピアノ練習に励み、夕方からはツアーにむけたアレンジとスコア書き。今回はベース抜きの編成なので、低音の配置が難しいとのこと。ピアノとマリンバ以外はすべてメロディ楽器なので、和声の配置にも苦労する。 |
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5月17日(水) 空いているスタジオを使ってピアノ練習。テープを巻いて、指を矯正しながらの特訓が続く。 |
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5月18日(木) ツアーにむけたスコア書き。ピアノの特訓で痛んだ腕をかばいつつ、黙々とスコアを書き下ろしていく。1日2曲以上という猛烈なペースに、すでにスタッフは青息吐息。終いには会社のコピー機までも音を上げ、一時楽譜のコピーが出来なくなるというハプニングが起きる。 |
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5月19日(金) ツアー用の衣装を選ぶ。コーディネートはすべて自分で考える久石さん、今回はステージコンセプトに合わせて、ラフで少し「遊び」のあるスタイルを選ぶ。 |
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5月20日(土) ピアノ練習の後、スコア書きに没頭する。この日も、縮小された編成で厚みのあるアンサンブルを組み立てるのに苦労する。 |
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5月21日(日) 映画「Quartet」の脚本打ち合わせ。すでに完成している検討稿をもとに、最終的な詰めの作業を行う。監督のこだわりをどこまで生かせるか、細部にわたる討論が脚本家との間で繰り広げられる。 |
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5月22日(月) 自宅にて終日ピアノ練習。今回のアレンジは、編成が小さくなった分だけピアノの負担が大きい。ピアノソロにアンサンブル、ソリストとのデュエットと、1回のステージで3種類もの奏法をしなくてはならないので、タッチの調整にはいつも以上に苦労しているようだ。 |
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5月23日(火) 俳優さんとの顔合わせ。日本初の本格的な音楽映画だけに、俳優さんも興味津々の様子。脚本の感想を聞きつつ、この映画に対する意見や考え方などを交わし合う。この日は男女2名の俳優さんと顔合わせしたが、このままいけば決定になりそうな雰囲気。 |
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5月24日(水) 夕方までは自宅で、夜からは空いているスタジオを使ってピアノの猛練習。打楽器のようなタッチからメロディアスなタッチまで、プロのピアニスト顔負けのプログラムを弾きこなす。薬指や小指はほとんど突き指の状態。 |
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5月25日(木) 指の痛みに耐えながらの練習が続く。指を矯正するために大量のバンドエイドを消費している。「これだけ使っているんだったら、バンドエイドのCMに出れるんじゃないかな?」とおどける久石さん。 |
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5月26日(金) 再び俳優さんとの顔合わせ。その後、プロデューサーと製作スケジュールの打ち合わせを行う。ツアーの空き日を利用して、オーディションやロケハンなどのスケジュールが続々と入る。 |
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5月27日(土) 映画の試写会へ行く。洋画では頻繁に製作されている音楽映画、久石さんとスタッフにとっては格好の勉強材料である。ストーリーはもちろんの事、撮影や編集、音の吹替えなど細部にわたるチェックに余念がない。 |
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5月28日(日) 俳優さんとの打ち合わせ。「この映画にはこの人でしょ!」と一押ししていた方が、諸々の事情によりキャンセルとなる。基準を失ったキャスティングが振り出しに戻る。予想外の出来事に、監督のショックも大きい。 |
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5月30日(火) 終日ピアノの練習に励む。指だけでなく、腕全体に痛みが広がっているとのこと。いつも以上にピアノの負担が大きいため、疲労も生半可なものではない。「オレ、少し痩せたぞ!」と明るく話す久石さんだが、明らかにやつれているのがわかる今日この頃。 |
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5月31日(水) ピアノ練習をした後、事務所にて打ち合わせに忙殺される。ツアーや映画以外でも同時進行しているプロジェクトがあるため、全く休む暇がない。「今日一日は社長業!」とデスクワークに専念する。 |
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